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包茎手術の後遺症で多いペリカン変形の修正

ペリカン変形は包茎手術の後遺症の一つで最も修正依頼の多い後遺症です。
本記事では、ペリカン変形とは何か、原因、修正手術、予防方法など、ペリカン変形について詳しく解説していきます。
尚、当院では包皮の切除による修正の場合には200,000円(税込)、レーザーによる修正の場合には100,000円(税込)から修正を承っております。
包茎手術に関して詳しく知りたい方は『こちら』の記事をご覧ください。

ペリカン変形とは

ペリカン変形とは、包茎手術の縫合部分にリンパ液が溜まりペリカンの嘴のように膨らむ包茎手術の後遺症の一つです。

▶️参考写真①(症例55)
▶️参考写真②(症例70)

※参考写真は、ペニスの画像なので開く際にはご注意ください。

包茎手術直後から暫くは縫合部分に血液やリンパ液が溜まり、ペリカン変形のようになることがありますが、通常は包帯による圧迫と合わせて少しずつ回復していきます。しかし稀に、回復せずにそのまま後遺症として残ってしまう場合があります。
後遺症として残った場合には、自然回復することはない為、修正手術が必要になります。包茎手術後、約3ヶ月をしても状態が改善されない場合には、ペリカン変形とみなします。

ペリカン変形の原因

ペリカン変形の原因は、主に2つあります。1つは、術者が包皮の切りすぎを恐るあまり、包皮の切除不十分になってしまったケース。2つ目が、絞扼リングの切除ができていないケースです。
割合的には、絞扼リングが切除できていないケースが圧倒的に多いです。

1.包皮の切除不足によるペリカン変形

医師の経験不足や技術不足などにより包皮の切除が不十分な場合、余った包皮に血液やリンパ液が溜まり、ペリカン変形を生じさせる場合があります。

▶️参考写真③

包皮が余っている
※参考写真は、ペニスの画像なので開く際にはご注意ください。

クリニックによってはモニター制度というものがありますが、モニター制度では不慣れな医師が手術を担当することがあります。包茎手術を受ける場合には、必ず手術経験豊富な医師に依頼するようにしましょう。
またその他のクリニックによっては、コーレス筋膜を残すなどと謳って包茎手術を高度な手術に見せかけるようなところもあります。しかし、コーレス筋膜がどこからどこまでなのかは目視することができません。その為、泌尿器科医がこの表現を見たら違和感を感じます。
ペリカン変形を防ぐには、コーレス筋膜などの皮下組織を残すのではなく、陰茎の状態に合わせて適切に皮下組織を切除するのがポイントです。当院では、これをトリミングと呼んでいます。

2.絞扼リングが切除できていない

絞扼リングとは、包皮の狭い部分のことで、普段、包皮が亀頭を包んでいる時には、包皮の先端部分辺りが絞扼リングとなります。この絞扼リングが陰茎に対して極端に狭い場合には、亀頭が絞扼リングを通過することができないので真性包茎になります。

▶️参考写真④
▶️参考写真⑤

絞扼リングが切除できておらず包皮に余裕がない
※参考写真は、ペニスの画像なので開く際にはご注意ください。

また普段は包皮を剥くことができるが、勃起して陰茎が太くなると絞扼リングの大きさが足りなくなって包皮を剥くことができない、または、剥けた状態で異常な締め付けを起こしてしまうのが嵌頓包茎(カントン包茎)となります。
絞扼リングは普段は包皮の先端付近にありますが、包皮を剥くと位置がスライドして亀頭の下あたりまで移動します。この絞扼リングで締め付けられている部分を確実に切除することが包茎手術において最も重要なポイントです。通常は特に問題ありませんが、包皮の切りすぎを恐れるあまり絞扼リングを残してしまうと、それが包皮と陰茎を異常に締め付けて、血流やリンパ液を制限してしまいます。
その結果、絞扼リングより先で血液やリンパ液などが停滞し、激しく腫れてペリカン変形を形成してしまいます。絞扼リングが切除できていれば、絞扼リングによって血流が制限されることがないのでペリカン変形が起きにくくなるのです。

3.その他の原因

ペリカン変形の主な原因は、包皮の切除不足や絞扼リングが切除できていないことですが、その他の要素が原因になることもあります。
その一つが小帯を温存した場合です。小帯とは、いわゆる裏筋のことで、亀頭下部から、包皮を繋いでいる小さな帯のことです。
小帯を温存しようとすると、どうしても裏側の内板包皮(ピンク色の包皮)が残ってしまいます。するとリンパ液のうっ滞を起こしてペリカン変形が起きる確率が上がってしまいます。包茎手術などの際、小帯を残すことを希望する方がいますが、とくにこだわりがなければ、ペリカン変形のリスクを考えると、一度小帯は切開して、再度形成することをおすすめします。これを小帯形成といいます。小帯がなくなると思われがちですが再形成するのでなくなるわけではありませんのでご安心ください。もちろん、希望があれば残すことも可能です。その場合は長年の経験に基づいて慎重にデザインをして切開ラインを決めることでリスクを最小限にします。
また稀に、小帯を性感帯と認識している方がいるのですが、小帯そのものは性感帯ではありません。その為、小帯を切開しても性感帯には殆ど影響はありません。

ペリカン変形の修正

ペリカン変形の修正は、状態によって2つの方法があります。修正手術の場合には、前回の包茎手術で生じた癒着や、瘢痕化があるので、出血や縫合不全が起きやすい状態となっています。
当院では、レーザーを併用することで出血を最小限に抑えて修正を行なっていきます。

1.余剰包皮の切除

余剰部位の切除は、包皮の切除が足りなかった場合に行う方法です。

症例:
● 3年前に他院で包茎手術をしたがペリカン変形を起こしてしまったので修正手術を希望
● ペリカン部分を完全切除すると包皮が足りなくなる可能性があるので切除範囲を最小限にして修正手術
● 他院でカリ高+増大+包茎手術+フォアダイスの除去を行ったがペリカン変形が生じ修正手術

2.絞扼リングの切除+余剰包皮の切除

絞扼リングの切除ができていなかった場合には、絞扼リングの切除を行います。包皮が足りなくならないよう細心の注意を払いながら、絞扼リングを切除していきます。しかし、中には、切除する余裕がない場合があります。このケースが非常に難しいです。
切除する余裕が無い場合には、ペリカン変形の原因になっている絞扼リングにレーザーを当てて、蒸散していきます。その後、皮膚が再生することでペリカン変形が改善していきます。

ペリカン変形の修正手術の費用

当方、山本クリニックでは切除による修正手術は200,000円(税込)、レーザーのみ使用の場合には100,000円(税込)から修正手術を承っております。
その他の手術メニューは『こちら』をご覧ください。

ペリカン変形を予防するには

ペリカン変形を予防するためにご自身でできることをお話しします。

1.手術経験の豊富な医師に手術をお願いする

最も大切なのは、手術経験の豊富な医師に包茎手術をお願いすることです。ペリカン変形の大きな原因である包皮の切除不足も、絞扼リングの切除不足も、どちらも医師の経験不足や、技術不足からくるものです。
手術経験豊富な医師であれば、そのようなことは殆ど起こり得ません。必ず手術経験豊富な医師に手術を頼みましょう。モニター制度に応募する場合には、どのような内容なのか確認し、誰が担当になるのかもしっかりと確認しましょう。

2.なるべく小帯を切開する

先ほども書いた通り、小帯(裏筋)はリンパ液が溜まりやすいので、手術の際に残すとペリカン変形の原因となります。特にこだわりがない場合には、先に述べた小帯形成をすることをお勧めします。

3.自身によるアフターケアを徹底する

包茎手術を行うと暫くはアフターケアが必要になります。基本的に1週間は、包帯による圧迫を行い、ペリカン変形やその他の後遺症を防ぎます。
このアフターケアを適当に行ったり、そもそもアフターケアを行わずにいると、縫合部分にリンパ液などが溜まりペリカン変形の原因となってしまいます。アフターケアはクリニックで言われた通り、しっかりと徹底して行いましょう。

まとめ

ペリカン変形とは、包茎手術の後遺症の一つで最も修正依頼の多い後遺症です。ペリカン変形の原因は主に包皮の切除不足や、絞扼リングの切除不足で、担当医の経験不足や技術不足から引き起こされることが多い後遺症です。
修正の際には、余剰包皮を切除したり、残ってしまっている絞扼リングを可能な限り切除したりして修正をしていきます。包皮に余りがない場合にはレーザーによる修正を検討していきます。
費用は切除の場合は200,000円(税込)、レーザーの使用のみの場合は100,000円(税込)となっています。ペリカン変形でお悩みの方はご相談ください。
『ブログ』では、ペリカン変形の修正や、その他の修正手術の症例などを写真付きで公開しています。宜しければ合わせてご覧ください。